角質ケア…“ヨーコ”さんの戸惑い

 
S》》
サッポー先生

サッポーです。

さて、今回は基本に戻り、肌の健康と美醜を決めている角質についてです。
様々な疑問から参考になるものを抜粋、あらためて知識を確認することにより、肌が育つケアに自信を持っていただくことにします。

サッポーのスキンケアモニターにご参加いただいた“ヨーコ”さんの戸惑いを引用させていただきました。

 
 

角質ケア……“ヨーコ”さんの戸惑い

 
 
S》》

“ヨーコ”さんの戸惑いは、多くの方にとっても同じようです。
戸惑いと疑問は次のようなものでした。

 
 

▼ 「角質の剥がれるテンポが速くなっている」……という解説に戸惑い

  • 多くのピーリング系化粧品が販売されている
  • あちこちで「古い余分な角質」を取ると謳われている
  • きっと私の肌も「古い余分な角質」がたまっている

▼ 私の肌が「角質の剥がれるテンポが速まっている」……と断言できる理由は何?

  • 「加齢につれターンオーバーの期間が長くなり、角質がうまく剥がれない……」という判りやすい雑誌の解説
 
 
S》》

巷間、見聞きしている常識とは正反対に思える……という戸惑いです。
順に見ていくことにしましょう。

 
 

「角質の剥がれるテンポが速くなっている」……という解説に戸惑い

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

> というのも、いろんなメーカーからピーリング系の化粧品が発売
> されていて、それらの説明には古い余分な角質を取るというよう
> なことが謳われているのがほとんどです。
> ですから、私の肌も古い余分な角質がたまっているから、取り除
> かないと!と思い込んできました(そのような製品を使っていまし
> た)。
> 
> 年を取るにつれてターンオーバーの期間が長くなり、角質がうま
> くはがれないというような内容を雑誌などでもよく見ます。


>> 年を取るにつれて……角質がうまくはがれない……

不思議に思われるのも無理はありません。
宣伝に使用されてい るコピー表現は、ほとんどご覧になったような表現が多いですね。

加齢につれてターンオーバーが遅くなるということだけを取り上げればその様な傾向があるのは事実です。
しかし著しくターンオーバーが遅くなっている肌とは、異常に老化した肌部分に見られる稀な現象です。
一般に、熟年者の肌やそのケアにおいても、同列に論じ、引き合いに出す現象ではないのです。
普段から化粧品を使用している熟年者の肌に、そのような現象はまず見られません。
もちろん若い人の肌においては尚更です。

この現象は、現代女性にほとんど見ることができないような老化した肌に見られるものです。
ところが、普通に私達の肌で起きている現象と思って見てしまうほどにピッタリ符合するところがあります。

未熟ゆえ剥がれにくくなっている角質を、傷み古びて余分なものに見える角質にすり替えられているのです。
未熟なまま完成した角質は、角質同士をつないでいるセラミド等の脂質分解酵素が細胞に十分作られておらず、自然に洗うだけでは、さらりと剥がれてくれない機能不足の育ちになっているのです。

剥がれにくいという点では、異常に老化した肌と同じ現象ですが、現実はまだ若く未熟だから剥がれにくい……ということなのですね。

>> 古い余分な角質がたまっているから、取り除かないと!……

この場合、「古い余分な角質を取る」……という宣伝コピーを「古びて見え、美しさを損なう角質を取り除く」と言い換えると、適切な記述だと言えます。

ターンオーバーが亢進している肌の角質が、表層に至ると未成熟で保水力がないため、水分を失い縮み硬くなります。
この姿が古びて見える正体で、余分な角質に見えることは確かです。
さらに戸惑うことに、この未熟な古びて見える角質を取り除き、保湿と保護のケアを施すと、―少なくともしばらくの期間は―きれいに見えるのです。

日常のスキンケア、日常の美肌作りとしての考え方には、

  • 今の肌を、今きれいに見せよう
  • 一ヶ月後の肌を、今よりきれいに見せよう

この二つの立場があるように見えます。
スキンケアの考え方やケア製品の開発においても、この二つに大別されるように思います。

▼ ピーリング―角質を取り除くケアの是非

角質を取り除くケアは、長期的な視点で見た場合、あまりにもリスクが高いケアだといえます。

ピーリングによって肌の再生機能が著しく亢進する肌の性質を応用し、ニキビ治療や創傷治療に役立てられているものです。
この時の肌細胞はとても未成熟で、形だけの細胞が作られるのですが、それでも無傷の皮膚が再生されていくのです。
このような状態をピーリングという行為により人工的に作り出し、様々なトラブルの解消に役立てようと利用されています。
創傷外用薬やステロイド外用薬はピーリングせずに、ターンオーバーを速めます。
しかし、このような方法を日常のスキンケア、美肌作りに取り入れるのはとても危険なことです。
私達が手に入れることが出来る化粧品や医薬部外品においてはピーリング剤の濃度が制限されていて、ピーリング効果が少ないため、即席の美肌が誕生し、即座にはトラブルに進展するわけでなく、良さだけが見える状態です。

しかし、行き過ぎた商売熱心さというか、顧客の熱心さに原因があるというべきか……何とも言えませんが、肌が育つケアにバトンタッチすることなく、ピーリングケアを続けてしまうのです。
ピーリングケア継続によるトラブルは続出しています。

 
 

私の肌が「角質の剥がれるテンポが速まっている」……と断言できる理由は何?

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

> 一方で、「角質を育てる」という考えも理解できるのですが(スキ
> ンケア読本も読みました)、今までの常識とはまったく異なる考え
> の登場、すなわち相反する二つの理論(?)に困惑しています。
> 
> どちらの考えにもなんとなく納得できてしまうというか。。
> 
> 「過剰なケアで角質を取りすぎている」という記事を見る事もあり
> ますが、原因はさておき、私の肌が「角質のはがれるテンポが速
> まっている」と断言できる理由は何なのでしょうか?(逆にターン
> オーバーの期間が長くなってしまっている、という可能性は無い
> と考えてよいのでしょうか?また、それはなぜなのでしょうか?)
> 
> サッポー美肌塾の考えでは、(原因はおいといて)ほとんどの人
> は角質の剥がしすぎと捉えているのでしょうか?


“ヨーコ”さんのように正常な反応をしている肌において、ターンオーバーが遅くなり過ぎているということはけっしてありません。

▼ 例えば、※ニキビ

たんなる皮脂詰まりのニキビではなく、赤みの出るような炎症をともなうニキビ部分の肌は、猛烈な勢いでターンオーバーが亢進しています。
炎症を修復するためです。

怪我をした肌も同じようになっています。
だから傷が早く治るのですね。
当然その時の肌細胞一つひとつは、とても未成熟な状態です。
未熟であろうと、一時も早い炎症修復が肌にとってとても大事なことだから、ターンオーバーを亢進させるのですね。

▼ 例えば、※毛穴が目立つ

未熟な育ちの表皮細胞が角化してできた角質細胞だから、角質になるとすぐに水分を失い縮んでしまうのです。
このような縮んだ角質達で、面積は変わらない顔の肌を覆うのですから、毛穴が拡がらざるを得ません。
あるいはまた肌理が粗くならざるを得ません。
角質が未熟化しているから、ターンオーバーが速くなっていると言えるのです。

その他にも、乾燥・べたつき・肌理・角栓・毛穴黒ずみ・敏感肌……等々、これらは全て未熟な角質の層が見せる諸相です。
未熟な角質とは、亢進したターンオーバーの中、やむなく急ぎ角化した表皮細胞です。

角質未熟化の原因は角質の剥がれが速まっていることによります。

サッポーの視点で見ると、この点についての解説には様々なものが見られます。皆さん苦慮されているようです。
きちんと説明しようと思えばとても煩わしく、簡潔な説明が困難です。
販売に向いた明快な説明ではないのですね。

一部において、古く見える角質を取り除けば全てが解決するような説明がされているのを見ると慄然とします。
確かにこれらを取り除けば、その場では美しさが演出できます。
解りやすくてその場で結果が見え、説明しやすいですね。

ところがこのようなケアを続けていると間違いなく、作られる角質は未熟化し、いずれトラブル多発の肌に変わっていくことは目に見えています。
化粧品の保湿能が向上し、その場では湖塗できるから、私達消費者も何となく良くなったように思えるところが恐いところなのですね。
一ヶ月単位で見ていくと明瞭に劣化していくのが確認できます。
しかし、その場その場では解らないのです。
はっきり解るようになるのは肌の過敏さが目に目に余るようになってからです。

しかしこのようになっても、気づかないことが多いものです。
その場その場では良くなっていた記憶があるからでしょう。
化粧品ジプシーに解決の道を見いだそうとするのは、このような時かもしれません。

 
 
 
 
S》》

ハイ、今日の授業はこれまで。

 
 

コメントは受け付けていません。