肌が育つケア・ボトルネック発見…夏用・冬用・○○用化粧品

 
 
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サッポー先生

サッポーです。

夏に冬服を着る人はいないし、冬に夏服を着る人も……まあ、いませんね。
夏は夏用、冬は冬用の衣類があり、着てる人も見る人もそれが良いと思い、違和感がありません。

それと同じ感覚なのでしょうか?
暑くてべたつきやすい夏はスキンケア製品を一新し、“夏用”に切り替える。
そして、冬が来ると“冬用”に…。
このようにされる方が一定割合でおられます。

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判りやすいですね。
だって、化粧品は衣服のような役割もしているのですから当然……といったところでしょうか?

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ところが“○○用”は、夏用・冬用だけではありません。
ニキビ肌用、シミ・しわ用、脂性肌用、乾性肌用、敏感肌用…等々、様々な“○○用”があります。

こんなのもありますよ。
「30代からの肌に…」、「インナードライな肌に…」、「アンチエイジングには…」、「リフトアップに…」等々、もう何でもありです。
まだまだあります。
目立つ毛穴に、角栓に、硬くなったゴワゴワ肌に、赤みのある肌に……等々、きっと悩みの数だけあるのに違いありません。

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さて、自分の肌には何を選べば良いのでしょう?

優先順位があるのかしら?
それとも、大きな悩み順に片っ端に試していけばいいの?

ニキビとのつきあいは長いし、シミもある。
インナードライなのか、脂性肌でもあるし、乾性肌でもある。
気になるたるみだって……。
30代の盛りなんだけど、こんな“私の肌用”はないの?
…などと言ってみたくもなる。

考えると何が良いのか判らなくなってしまうのだけれど、例えば、ニキビとのつきあいがある時に『このニキビ肌用の○○がいいですよ。なぜなら…』などと言われたら、「それはそうね……」と素直に同意している自分がいる。

S》》

……でもですねー。
この“○○用”“○○専用”というのは、ボトルネックの宝庫なのです。
いえ、宝庫というより、温床と呼ぶべきかもしれません。
なぜって?
それは、間違ったケアを次々と生み出す種を宿すからです。

見てまいりましょう。

 
 

肌の状態に合わせたケア…は○?それとも×?

 
 
  • 夏は肌がべたつくから、さっぱりした仕上がりのケアがよい。
  • 冬はかさつきやすいから、保湿力のあるしっとりさせるケア。
  • よくできるニキビは皮脂が原因。油性化粧品などもってのほか。
  • ニキビの炎症はアクネ菌が原因。菌の増殖できないものがいい。
  • シミはメラニン色素の黒さ故。美白製品が良いに決まってる。
  • とにかく過敏な肌だから、肌が反応しない化粧品が一番!
  • 毛穴が目立つ肌は角栓に黒ずみ、皮脂詰まり…取り除くのがよい。
  • etc...
 
 
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挙げていけばきりがないくらい、様々な間違いではない肌の状態に合わせた理由がついています。
これらは当然の如く○でしょうか?
それとも、意外なことに×なのでしょうか?

S》》

真実を言いますと、○でも×でもない、△なのです。
厳しい目で採点すると、全部×なのです。

「えー?そんなあ……」と言いたくなりますね。
ちょっと意地悪なトリックを仕掛けておりました。

S》》

「肌の状態に合わせたケア…」という抽象的な言葉は、サッポーも便利でよく使ってしまいますが、この問いかけが諸悪の根元です。

S》》

まず、“状態”という言葉は範囲が定かではありません。
そして“合わせる”という言葉が無責任です。
どのように合わせるかの方向が明示されていません。

するとどうなるか?

理由や説明が論理的でありさえすれば、正しく聞こえてしまうのです。
筋の通った正論として考える回路に組み込まれてしまうのです。

S》》

でも、もしそれが間違いに繋がる論理であったら?…健康な肌作りや美肌作りのボトルネックを作っていくことは間違いありません。

論理は成長し膨らんでいくから、ボトルネックの宝庫……いえ、温床となってゆくのです。

S》》

正しい問いかけ・視点に言い直します。

 
 
  • 肌の育ち度状態に応じ、肌が育つことに目標を合わせたケア
 
 
S》》

このような視点で問いかけるべきだったのですね。
はい、それでは上に挙げた項目について、簡単な検証をしていきましょう。

「サッポー美肌塾・肌が育つケア」の復習・応用編です。

 
 

もっともらしい論理から、ボトルネックを焙(あぶ)り出す!

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

▼ 夏は肌がべたつくから、さっぱりした仕上がりのケアがよい

▼ 冬はかさつきやすいから、保湿力のあるしっとりさせるケア

夏の場合を検証してみましょう。
上記見出しの提案には一見、何も問題がなさそうです。

しかし、この論理の延長上の世界はいかがでしょうか?

まず、そもそもどうしてべたつくのか?
汗が多い季節だから、皮脂が多い時だから、べたつく場合もあるでしょう。
しかし、肌の細胞一つひとつが未熟だから、過剰な汗、過剰な皮脂分泌を招いている場合もあるのです。
むしろ、この方が多いでしょうね。

もし後者が原因であるなら、ケアはさっぱりではなく、未熟な肌の守りを強くする方向で考えるべきです。
肌の育ち度が上がると、汗や皮脂の過敏・過剰な分泌はなくなってきます。
夏でもあまりべたつかない肌に育っていくのです。

視点を変えると、私達が活動する現代は昔と違い、一年を通じ乾燥する空間で過ごす時間が長くなった時代といえます。
一歩外へ出ると、昔と気候はそんなに変わりませんが、肌にとっては夏においても乾燥を意識したケアが求められるようになっています。

▼ よくできるニキビは皮脂が原因。油性化粧品などもってのほか

皮脂が詰まったものをニキビというのですから、皮脂が原因だと言えなくはありません。
「皮脂の仲間(?)である油脂を含む化粧品だって、原因に違いない!」…と想像したくなる気持ちはよく理解できます。

でも、そもそもなぜ皮脂が詰まるのでしょうか?
皮脂が多くても詰まらない肌もあるのに……?

ニキビの真の原因は、皮脂が詰まる肌にあります。
皮脂が詰まることのできない肌になればいいわけです。
それは、よく育った細胞が作る肌です。
肌細胞がよく育つ環境作りに油性化粧品は欠かせません

この場合、論理に誤った知識が入り込んでいました。

▼ ニキビの炎症はアクネ菌が原因。菌の増殖できないものがいい

アクネ菌増殖に伴う代謝物に、肌が炎症反応を起こします。
原因がアクネ菌にあることは事実ですが、アクネ菌は肌に住む常在菌の一つ。
普段は肌防衛隊の一員として役立っている菌です。

下手に防衛隊の一角をやっつけ過ぎて布陣が崩れたら、雑菌の侵入が容易になり、炎症反応を起こしやすい状態が常になります。
そもそもアクネ菌が増殖したのは、毛穴に皮脂が貯まり過ぎるからです
皮脂が貯まらない肌、詰まらない肌をゴールにしないといけません。

つまり、よく育った細胞が作る毛穴がゴールです。
皮脂がいくら多くても毛穴の皮脂は増えません。
ニキビも出来ず、炎症にもなりません。
アクネ菌は味方だからです。
もちろん、毛穴が目立つようなこともなくなります。

緊急の一時しのぎになら利用しても良い考えではありますが、継続的なケアに取り入れるのはリスキーですね。

▼ シミはメラニン色素の黒さ故。美白製品が良いに決まってる

メラニンの黒い色素がシミの構成要素であることは事実です。
美白製品でシミが薄くなることも事実です。

しかし、シミが美白製品で解消することはありません。
使用をやめたら、また元通りのシミに戻ります。

美白剤は、メラノサイトの活動にブレーキをかけて邪魔するか、メラノサイトが作り出したメラニンを無色化して黒さを減衰させるように働くだけです。
美白製品の使用をやめたら元に戻るのは、このような仕組みだからです。

美白剤が働くには、肌のバリアー層を超えてメラノサイトのあるところまで入り込む必要があります。
肌の機嫌が悪いと、美白剤に肌が反応しているケースがあり、新たなシミを作る多くの原因になっています。
美しく哀しい誤解が招くトラブルです。

メラニンを作っているメラノサイトは何も好き好んでメラニンを異常増産しているわけではありません。
肌にとって必要だと判断したから、毎日せっせとメラニンを作っているのです。

バリアー層が何者をも通さない時、肌は守られ、安定し、健康と美しさが育っていきます
そして、真にシミが消えるのは、メラノサイトがメラニンの異常増産をやめて良いと判断した時です
肌にこのような判断を迫る方法…その方法はここでは割愛します。

シミ解消に役立つ製品だと錯覚させる魅力があるのでしょうね。

▼ とにかく過敏な肌だから、肌が反応しない化粧品が一番!

“過敏な肌”とは、“バリアー能が低下した肌”です。
角質層のバリアー力が落ちているのです。
使用する化粧品の成分がバリアー層を通過して、生きた表皮細胞層に侵入し、肌が反応することがベースにある基本的な問題です。

生きた細胞組織にとってはどんなに良いとされる化粧品成分も“異物”でしかありません
生体としての防御反応(免疫反応・炎症反応)を起こします。

この対処法には二つの方向があります。

一つは敏感肌用のアイテムを使用し、肌の反応が起きないことにポイントを置く方法。
もう一つは、細胞の育ち度を上げ、バリアー能を強化する方向です。
敏感な肌から脱出できるか出来ないかの違いがあります。

サッポーはもちろん脱出を狙った後者をお薦めしますが、それにはリスクと戦いながらの「肌が育つケア」となることを知っておく必要があります。

▼ 毛穴が目立つ肌は角栓に黒ずみ、皮脂詰まり…取り除くのがよい

毛穴が黒ずんだり、皮脂詰まりを起こしたり、角栓が出来るようになると、どうしても見映えが良くありません。
感触だって悪くなります。
ついつい、取り除くことが正義であると思いたくなりますし、毛穴が目立つのもこれらが原因だと決めつけると、論理的にすっきりし落ち着きます。

さらに都合の悪いことに、これらを取り除くと肌はきれいに見え、良くなったように実感できるのです。
しかし、また同じことが起こります。
繰り返す内に状況は次第にひどくなっていくのが普通です。

角栓・黒ずみ・皮脂詰まりが取れるだけでなく、必要以上の角質の剥がれを伴っているからです。
送り出されてくる角質が次第に未熟化したものになるからです。
表皮細胞の育つ時間が奪われているからです。
つまり、「肌が育たないケア」になっているのです。

これらの改善は、細胞一つひとつの育ち度が上がっていくことによってのみ解消されることばかりです。
本当に肌に合ったケアとは、角栓・黒ずみ・皮脂詰まりを取り除くことではなく、肌が育ち度を上げていくケアであるわけです。

 
 
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いかがでしたか?

今回のサッポー美肌塾は、“○○用”“○○専用”の化粧品にかこつけて、肌に合ったケア、肌状態に合わせたケアとはいったいなんだろうと例を挙げて実態を検証してみました。

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結果、日頃使っている言葉にも、素直に捉えるだけでは、肌が育つボトルネックとなるケアを生み出していく恐れのあることが判ったように思います。

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肌に合ったスキンケアを考える時、いつも、

肌の育ち度状態に応じ、肌が育つことに目標を合わせたケア

になっているか、この視点でチェックする習慣をもつことが、将来の美肌を保証するように結論されます。

読者の皆様の「肌に合ったケア」……もう一度見直してみましょう。

 
 

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