べたつき・テカリの意外な犯人とは?スキンケアと長期的な視点を解説

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梅雨時辺りから初秋にかけ、気温や湿度が高く、誰だって汗や皮脂が多くなります。なので、多少べたついたり、テカる……というのは正常な肌です。

しかし、一年中ベタベタ、化粧をしてもすぐにテカテカ……といった場合、それは作られたべたつき・テカリです。でも「作られた」ですから、必ず元の状態に戻ることは可能です。子どもの頃からずっとテカテカ・ベタベタではないはずですね。

これらを改善するために、今一度、べたつく肌・テカる肌について、しっかり理解することが必要です。見ていきましょう。

べたつき・テカリの正体を正確に知る

べたついた肌を指で拭うと、少なくともサラサラした水分ではありません。ベタッ、ネチャっとした皮脂や油脂の存在を感じます。

この感覚がくせ者で「私は皮脂分泌が過剰なんだ!」と思い込むのは無理はありません。でも、この正体は皮脂や油脂だけではありません。その大半は水分、つまり、汗なのです。

大量の汗に、少量の皮脂や化粧品の油脂が混ざり合い(乳化して)、乾きにくくなったもの………これがべたつきやテカリの正体です。

べたつきやテカリは、皮脂が原因!と思っている方が多いのですが、べたつきの主役は汗なのです。

なぜ汗や皮脂の分泌が多いのか

気温が高くなれば汗や皮脂の分泌が増えます。しかし、増える量的な違いは皮脂と汗では桁違いです。

大量に分泌される汗のイメージ

皮脂の分泌量は、全身で一日に1g~2g前後です。頭皮、顔、背中、手足全部入れてです。それに対して、汗は最低でも1リットル、多い時で数リットル、私たちは体温調節のために発汗しています。

ところが、皮脂に関してはせいぜい1gが2gに増える程度なのですね。つまり、皮脂は僅かにしか変動せず、変化するのは汗なのです。

この汗(ほぼ純粋な水分)に皮脂が混じることで、汗が一気に乾きにくくなります。これが、べたつきのカラクリです。

逆に言えば、汗が減ると、皮脂があってもべたつきにくくなります。といっても汗は体温調節という大きな役割を担っており、汗が出ない状態を作るなどといった考え方は危険なので、すべきことではありません。

また、夏や運動をしている時など、本格的に体温調節の汗が出ている時は抵抗しても仕方ありません。諦めましょう。

顔だけが特にべたつきテカるのは?

べたつきやテカリに悩む人の多くは、顔が特に脂っぽくなっている人が多くいます。これこそが問題なのです。なぜこのようになってしまったのでしょう。

  • 顔の肌が過敏に外部環境の変化(暑い…など)を感じている
  • 顔で体温調節する習慣になっている

顔は常に外部にさらされているわけですから、繊細に環境変化を捉えるのはよく判ります。しかし、べたつきの大きい肌と小さな肌があるのはなぜでしょうか?

それは、べたつきの大きい肌は、バリア能が低下していて、環境変化がストレートに伝わりやすくなっているからです。

「暑いから、汗を早く分泌して体温を下げよ!」と、大げさな指令が出ているのです。皮脂も同じです。守りを厚くしようとしているのです。

このバリア能がしっかりしたものになり、水分を多く含むようになると、環境変化の伝わりも緩やかになります。このような肌を目指していきましょう。

さらにもう一つ、こんな心当たりはありませんか。

「身体を動かして、全身で汗をかく習慣がありますか?」

もしなければ、ぜひこれからは一日~二日に一度、全身で汗をかく習慣を持ちましょう。スポーツでも何でもいいです。過激な運動なんてしなくても、汗は簡単に出ます。

身体で汗をかく習慣がないと、身体の汗腺は半分休眠してしまいます。普段のちょっとした体温調節は全部顔に任せて、居眠りを決め込んでいるのです。

汗腺はとても余裕のある器官で、一日数リットルくらい余裕で発汗できる機能を持っています。顔の汗腺だけを働かせるのではなく、身体全体で体温調節する習慣に切り替えていきましょう。

べたつく肌・テカる肌……スキンケア対策は?

対策については、前段で結論が出ていましたが、ここではより具体的なスキンケアについて解説していきます。

べたつき・テカリに適したスキンケア

アイテムの選択は大事
1.保湿力は控えめに

べたつく部分には、化粧水は保湿力を控えめ、そしてアルコール配合量の少ないさっぱりタイプの化粧水が、汗を溜めず、また角質剥がれの心配がないので適しています。

べたつかない部分は保湿力の高い化粧水や美容液で調整します。

2.乳液よりもクリームをチョイス

乾燥からの保護ケアは、水相成分の多い乳液よりも、油性度が高く調節されたクリームの方が適しています。適度に汗を弾き、肌に溜めず、蒸発を促すからです。たくさん汗を掻いた場合も、汗が浮き上がるので肌に溜まらず、流れやすくなります。

3.UV下地やベースメイク製品に耐水機能を強化したものは不可

べたつく肌にとって、汗を弾く力が高かったり、化粧が崩れにくいことは便利です。でも、ウォータープルーフ性能(耐水機能)を高めた製品は、大事な体温調整の汗も供給されず、肌の水分不足を招くので、肌状態が向上しなくなります。使用は中止します。

長期的な視点での戦略と心構え

上の様なスキンケアを良くなるまで徹底しましょう。

角質層を含めた表皮細胞層は、全ての細胞が毎月一度新しい細胞に入れ替わっています(ターンオーバー)。でも、1ヶ月で一気に健康で美しい肌になるわけではありません。

サッポーでは、この肌状態の指数を「肌の育ち度」として表現してます。

例えば、元の肌が60%台の育ち度だとしたら、一度のターンオーバーで、次は65%台になる、その次に70%台に……というように少しずつ育ち度が上がっていきます。60%の育ち度が、一気に100%にはなれないのですね。

もちろん、これは順調にいった場合で、途中でトラブル等があったりすると、5%ではなく、2、3%ずつしか育っていかない、時にはマイナスになるということを覚えておきましょう。

いかがでしたか?
今すぐ良くなることを期待するのではなく、結果として、汗や皮脂が自然に安定する肌作りこそが目指すべき方向です。

当分の間は、いくらべたついても、テカっても、甘んじて受け入れる必要があります。肌は必要を感じて、自分を守るために、汗や皮脂を増量させているのです。そのような必要のないように、肌を整えていくのが肌の持ち主である、あなたの仕事なのですね。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • べたつき・テカリの主役は皮脂ではなく、汗
  • べたつき・テカリの改善には時間がかかるもの
黒板に注目!

編集後記

ベタベタは、皮脂というよりも汗が原因ということに、驚かれた方は多いのではないでしょうか。それが分かっても、感覚的に受け入れられない?

これは、もう健康な肌になって、ご自身で証明していただくしかありませんね!(^^;)

「サッポー美肌塾」第420号 / 2009年6月3日 発行


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