『サッポー スキンケアモニター』のアンケートで「日光にかなり過敏」「紫外線を浴びると湿疹や肌荒れが…」と、いわゆる光線過敏症の症状があると回答される方が年々増えてきています。
直近2年分の統計を取ったところ、実に10.1%の割合になっていました。これは過去の統計を見ても、あり得ない数字です。先天性の光線過敏症は、100万人に2人くらいと言われているのに……。
これは、多くの方がスキンケアの間違いで、自ら日光に過敏な肌を作っているのでは……。一度きちんと美肌塾で取り上げなければ!と思った次第です。
光線過敏症とは?
日に当たると過敏に炎症反応(免疫反応)を起こす肌を総じて「光線過敏症(または、日光アレルギー)」といいます。
強い日差しを10分も浴びれば、肌が赤くなるのは誰でもあることです。また、それ以上に長時間浴びていたら、湿疹や水膨れにまで炎症が発展します。
しかし中には、例えば日光を1分浴びただけで、違和感を覚え、急に湿疹や水膨れができるという人が少数います。これが光線過敏症です。
この症状には先天性(遺伝性)のものや薬剤が原因の後天的なものがあります。これらはスキンケアの範疇外なので取り上げません。それ以外の多くの方が陥ってしまった光線過敏症、正しく取り組めば必ず良くなる光線過敏症について見ていきます。
光線過敏症の症状
光線過敏症は、短時間日光に当るだけで違和感を覚え、まず赤みが発生します。ケースにより、痒みや湿疹、蕁麻疹、丘疹、水膨れなどに発展します。
別名、日光アレルギーといわれるように、紫外線に最も強く反応するのですが、可視光や赤外線に対しても炎症を起こすのが特徴です。
日光は、日の出から日没まで存在する
最も大事な対策は、とにかく徹底して日光を避けることです。春夏の強い陽光だけではなく、曇り、雨といった弱い陽光にも注意しましょう。室内にいても、窓から差す陽光には注意が必要です。
基本はUVケア製品を使用しますが、これは紫外線しか防止してくれません。なので、日傘や帽子、UV手袋などのツールを活用し、可視光や赤外線を避けます。
陽が昇って沈むまで、光の存在がある間はいつでも準備万端にしておきましょう。
でも、この対策だけで光線過敏症から脱出することは、まずありません。実は別の対策を同時に走らせないと成功しないのです。
光線過敏症は、敏感肌対策でよくなる
光線過敏症の肌は、日光以外の刺激に対しても敏感になっているはずです。
例えば、化粧品をつけるとピリピリしたり、湯船に浸かると顔が真っ赤になったり、髪の毛が触れるだけで痒みを感じたり……など、様々な刺激に対して免疫反応を起こしやすくなっているのです。
つまり、光線過敏症というよりは“敏感肌”だと自覚し、対処すべきなのです。
敏感肌をざっくりまとめると、次のような状態です。
- 化粧品や紫外線がバリア層(角質層)をこえて侵入する
- 熱さや冷たさに対して過剰な反応を起こす
- 物理的な刺激に対して過剰に反応する
健康な肌では反応しないことに、反応するようになっています。この3点への対策を行うことにより、敏感さは次第に治まってきます。
些細な刺激にも炎症を起していた免疫細胞(マスト細胞)が落ち着くからです。その結果、日光にも反応しにくくなります。
敏感肌対策、1・2・3
- 1.侵入物への対策
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化粧品を肌に浸透・侵入しにくい製品に統一します。
洗顔は、朝晩ともに洗浄力のないサッポーのようなクレンジングで行います。石けんは、そのアルカリ性質が刺激になりやすいため、使用しません。
化粧水や乳液・クリームは、肌に浸透しやすく侵入もしやすいため、使用を控えます。保湿ケアはお休みし、乾燥からの保護ケアとして白色ワセリンだけ塗るのが安心です。
もし反応せずに使用できるなら、サッポーのエスカバー(敏感肌用クリーム)がお勧めです。肌へ浸透・侵入しにくく、テクスチャーの良いクリームです。
日焼け止め製品は、肌の負担にならない紫外線散乱剤(酸化チタン・酸化亜鉛)を利用した製品を使用します。
紫外線吸収剤や耐水機能を高めた(ウォータープルーフ)製品は、肌の負担になるので使用しません。
- 2.冷熱への対策
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肌に伝わりやすく、最も身近な熱さ・冷たさは水温、つまり、洗顔や入浴、シャワーの温度です。これを38℃台にします。
38℃台の湯温なら、肌が赤くなるようなマスト細胞の反応はありません。しかし過敏さの程度によっては、そうとは限りません。この場合、体温以上38℃未満で反応しない温度に調整しましょう。
- 3.物理的刺激への対策
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敏感肌であれば、それなりに気を付けていると思うので、詳細は書きません。肌が触れるあらゆる接点に注意していきましょう。
どんな化粧品を選べばよいのか、どんなケアをすればよいのか、分からない場合は、こちらも参考に
参考:「敏感肌を長引かせているのは何? マスト細胞を活発化させる3つの刺激」
参考:「サッポー敏感肌脱出プログラム」
いかかでしたか?
光線過敏症に陥っている場合、日光に注意することはもちろん大事ですが、敏感肌として取り組むことが解消のポイントになっています。
敏感肌対策が功を奏せば、あなたの肌はぐっと健康に近づいていきます。
- 光線過敏症の肌は、敏感肌と考える
- 敏感肌3つの対策を徹底・継続すれば、光線過敏症も良くなる
更新
スタートを誤らない!敏感肌脱出の「鉄則」
赤みや、湿疹、アレルギー症状などの炎症が常にどこかにある…、敏感肌は実に様々な理由・きっかけで陥る症状です。
- たとえば、ニキビがいつの間にか赤みや痒みを伴う炎症ニキビに!
- ピーリングケアで、気が付けば、何をつけても反応する肌に!
- etc...
あれが良いこれが良いと聞いて、いろんな情報に振り回されて、ますます悪化させていく、どうして良いか分からず途方にくれる……。これが敏感肌の人がハマりやすいパターンです。
理由・きっかけは様々ですが、肌のバリア能が低下して、いろんな刺激やダメージに過剰に反応するようになったのが敏感肌の全てです。
このような肌が使う化粧品には鉄則があります。
「肌に浸透しにくい」化粧品で肌を守るのを、敏感肌ケアのスタートにすることです。ここを間違うと、敏感肌から脱出できません。
サッポーの「敏感肌脱出プログラム」で最初の一歩を踏み出しましょう。間違いのないスタートが大切です。
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