今回のテーマは、ちょっと変わり種の毛穴についてです。
「“たるみ毛穴”でとても悩んでいます。」
随分前の話ですが、初めてこのような相談を受けた時、「え!?たるみ毛穴って何?」とカウンセラーの間でちょっとした衝撃が走りました。
最近では普通に使われていますが、「たるみ毛穴」とは『肌のたるみによって、毛穴が縦長(線型)に、見える現象』が通念のようです。
帯状毛穴とか涙型毛穴などの表現も目にします。進行すると、線から帯に変わり、中には涙が落ちる時のように下方に広がるケースあるからでしょう。
たるみ毛穴対策……世間では?
世間にはどのような対策が取られているのか、調べみました。
- 引き締め効果のある化粧品
- コンシーラで隠す
- レーザーピーリング
- 保湿してハリを出す
- マッサージで顔の筋肉を鍛える
- 冷たい水で引き締める
- リフティング効果・アンチエイジングを謳った化粧品
- ……等々
いずれも本質的な対策とは言えないものばかりです。その場を良く見せるだけのものから、危険なものもあります。
では、本質的な対策とは?
たるみ毛穴の原因から解説してまいります。
たるみ毛穴の原因は?
まず、どうして毛穴が目立ってくるのかを知っておきましょう。
毛穴とは文字通り、毛が生える隙間です。本来ならピッタリと閉じているのが正常な姿です。
ところがこの毛穴が目立つのは、肌を構成している角質が小さく痩せているためです。
何らかの原因で角質の剥がれるテンポが早くなると、肌は慌てて次の角質を作ります。この場合、細胞が角質に育つための時間を十分確保することができません。未成熟なまま角質として送り出されるのです。
その未成熟な角質は、水分保持力が弱く、乾くとさらに縮んで小さくなります。毛穴は目立つし、肌理が粗くなるのも当然です。
そして、一つ一つの毛穴が目立つようになると、その凹みが繋がっていきます。帯状になるのです。すると、毛穴がたるんだように見えます。
これだけでも、たるみ毛穴と呼べるのですが、表皮を支える真皮層の劣化(老化)、つまりたるみが関係しているケースが大半です。
いずれにしても、たるみ毛穴を回復させるには、普通の毛穴トラブルの解消より、長い時間が必要です。表皮層だけでなく、真皮層も絡んでいるからです。
たるみ毛穴の対策は?
「たるみ毛穴」と名前が付くと、何となく特別な対策があるように思いますが、そんなことはありません。
毛穴の目立ちと真皮層の劣化、この二つのトラブルを解消すれば良いのです。これらは別々の現象なので、対策も両面から行う必要があります。
毛穴対策
これは、肌を構成する角質そのものを大きくすれば、毛穴は目立たなくなります。
無理に角質を剥がず行為、洗い過ぎやピーリングなどを止め、乾燥・紫外線から肌を護ります。基本的なスキンケアが大切になってきます。それぞれ具体的な対策については、当美肌塾で検索してみましょう。
肌は本来の健康な姿になるために、一生懸命ターンオーバーを繰り返しています。月を追う毎に改善されていく……このようなスタンスで継続していきましょう。
真皮層の劣化対策
こちらも基本的なケアが大事なのですが、最も注意すべきは「UVケア」です。本気でたるみを良くしたいなら、昼間はいつも&室内でもUVケア!です。
真皮層の最大破壊者は紫外線です。紫外線は、表皮層を超えて真皮層にまで入り込み、コラーゲンとエラスチンで作られた線維組織を壊してしまいます。この線維組織は、肌を支える重要な役割をしているものです。
また、たるみと聞くと、すぐに○○マッサージなどを思いつきますが、本質的な対策とはならず、むしろ真皮層を壊す弊害の方が心配です。
毛穴と違って、たるみは月を追ってではなく、年を追っての改善となります。肌を信頼し、長期戦で臨みましょう。
いかかでしたか?
両方の対策、実施できそうでしょうか。
- たるみ毛穴は、二つの原因が重なって現れている
- 目立つ毛穴対策と真皮層の復活が、改善の鍵
編集後記
冒頭の画像、ビックリされましたか?でも心当たりがある方もいたのではないでしょうか?
たるみ毛穴は何も特殊なトラブルではなく、毛穴+たるみのトラブルと考えるべきなのですね。サッポーの“肌が育つケア”なら、どちらのトラブルにも対応できますよ!
「サッポー美肌塾」第341号
更新