サッポーの“肌が育つケア”を始めてしばらくすると、肌に好ましくない状態が一時的に現れます。実はこれは良い傾向で、私達は「過渡期の現象」と呼んでいます。
未熟な肌が育つ、つまり良くなっていく過程で、個人差はあれ起こります。様々な形で現れ、肌が良くなるのとは一見、逆方向に思えます。
カサカサ・ザラザラする、キメがあらくなる、角栓や毛穴が目立つ、皮脂詰まり(ニキビ)ができる……等々。
本当に良くなっているの???と疑うのも無理はない現象です。
今回のサッポー美肌塾では、これらの中でも、肌が育つケアを続ける自信が特にぐらつきやすい“毛穴”にまつわるものをピックアップし、解説していきます。
「過渡期の現象」については、定期的にお話しておかないと、せっかくのよい傾向なのに、勘違いして肌が育つケアから脱落してしまう人が減らないのです。
過渡期の現象は、肌が育つ通過点
本題に入る前に、まずは、どうして過渡期の現象が起こるのか?を解説しておきます。
どうして過渡期の現象が起こるの?
角質は一日一層ずつ剥がれるのが普通です。そして、これは肌自らが行っています。
肌状態がよければ、角質同士を繋ぐ細胞間脂質を分解する酵素も十分にそなわっていて、角質はスムーズに剥がれることができます。
しかし肌状態がわるいと、この酵素が不足し、角質はスッキリと剥がれません。さらに剥がれるときは、一日一層ではなく、二層三層と角質がごそっと取れます。
このように本来の剥がれ方ができない状態が続くと、カサカサ・ザラザラした角質が肌表層を覆うようになります。
サッポーの“肌が育つケア”は、このような見映えの悪い角質も大切にするスキンケアです。見映えの悪い角質の下でスタンバイしている、次の角質細胞達に育つ時間を与えることが目的です。
話を「過渡期の現象」に戻しましょう。
肌が育つケアを始めると、予定より早く剥がされていた角質が少し長く居残るようになります。しかも脂質分解酵素は不十分なままですから、今まで以上にカサカサ・ザラザラした角質が目立つように。
これら角質により、キメが粗い、角栓や毛穴が目立つ……等々のありがた迷惑な過渡期の現象が演出されます。でも、肌が健康で美しくなるためには、避けては通れません。
過渡期の現象と“角栓の増加”
角栓とは、毛穴の出口付近で剥がれずに残っている角質が集まったもので、毛穴の悩みナンバー1!と言ってもいいでしょう。
大きな角栓は、毛穴から先っぽが棘のようにピョンとはみ出していて、触ると硬くブツブツしています。小さな角栓は、普段は毛穴の中に隠れて見えません。
洗顔して角栓が水分を含むと膨張し、白くフニャフニャしてより目立つようになります。隠れていた小さな角栓も膨張し、毛穴に詰まっているように見えます。これを皮脂詰まりだと思っている人も多いですね。
“肌が育つケア”を始め、過渡期を迎えると……棘のような角栓やフニャフニャした白い角栓が増えます。
見た目もよくないですし、取ろうと思えば簡単に取れるので、その場でキレイになる方を選びたくなります。
でも、ここで我慢です!!
目立つ角栓の下で、新しい角質が一生懸命育とうとしています。一時の見映えの悪さで取り除けば、絶対に後悔します。
角栓は次の角質と繋がっているので、それらも一緒に取れたり、剥がれかけたりするからです。つまり、角栓が再度発生するのです。これではいつまで経ってもなくなりません。
角栓がめちゃくちゃ気になるのに、それを取り除くとさらに角栓が目立つ!どうしたら……といったジレンマに陥った時は、角栓のない美しい肌を思い浮かべましょう。
剥がすことを思いとどまれたら、それが角栓ができない肌への第一歩です。
過渡期の現象と“毛穴の目立ち”
“肌が育つケア”を始めると、毛穴も以前より大きくなったように見えて、ドキッとします。
「気のせいかな?」と思ったけど、鏡を覗けば間違いなく毛穴は大きくなっていて、心なしか毛穴の境界がはっきりしているような、キメもあらくなった?
「これは大変!」と焦って当然です。ところが、これも過渡期の現象、よい傾向なのです。
肌最表層に、剥がれそうで剥がれない角質が以前よりたくさん残るようになっています。この肌が乾けば、角質も縮み硬くなります。すると毛穴部分が以前より目立って見えるのは当たり前の現象です
実際に毛穴が大きくなったわけではありません。そう見えるのです。
この時、肌はより育った細胞を角質として送り出す準備を着々と進めています。こうして作られた角質が肌表層を覆うようになるにつれ、毛穴は徐々に目立たなくなっていきます。
見映えの悪い角質を落とせば、毛穴は肌が育つケアを始める前の状態に戻ります。
良い傾向をむしり取ってでも、以前の方がまし!だと考えるか、見映えの悪い角質も大切にして、根本的に毛穴が目立たない肌を目指すかは、あなた次第です。
過渡期の現象、見分け方と正しい対処法
過渡期の現象を理解していても、角栓や毛穴が目立ってきた時に「過渡期の現象だから大丈夫!」と自信を持って続けられる人は、多くありません。
そこで、過渡期の現象がどうかの判断基準を今一度、紹介しておきます。
それは、以前に比べて……
- 化粧品に刺激を感じるようになった
- 肌に赤みや痒みが出るようになった
- 洗顔後のつっぱり感が強くなってきた
このような敏感な症状があるかどうかです。なければ、まず過渡期の現象だと判断していいでしょう。自信を持って続けてください。
過渡期の現象が現れたときの対処法
基本的には “肌が育つケア”をそのまま継続していけばいいのですが、こと角栓や毛穴に関しては、「見映えの悪い角質が気になっても無理に剥がさない!」ということがとても大事です。
サッポーの洗浄力のないクレンジングクリームでクルクルと優しいマッサージをし、石けんの泡で洗えば、剥がれるべき角質は自然に剥がれています。
洗顔後にいくら角栓や毛穴が気になっても、鏡を凝視しないで、そのままスキンケアを始めましょう。気にしない!気にしない!が一番なのです。
過渡期の現象に対して、見て見ぬ振りや冷静な対処ができるようなれば、あなたは、未来の美肌を得たのと同じです。肌は育つにつれ、より強く、より健康に、より美しくなるのですから。
- 肌が良くなる過程で角栓や毛穴が目立つが、角質を取ってはいけない
- 過渡期の現象は、肌が育っている証拠!冷静な見極めと対処を
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