秋は本当の肌が露呈する季節!乾きを感じたあなたは……

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秋が深まってきました。暑さや寒さもなく、本当に心地よい時候です。

さぞかし、皆様の肌もご機嫌麗しゅう~といいたいところですが、それが、けっこうご機嫌ななめの肌も多いようです。

冬や春ほどに、空気が乾燥しているわけでもないのに、肌の乾きを訴える声が聞こえてきます。

  • 肌が硬くなった
  • 化粧品のなじみが良くない
  • 額や顎がザラザラ、プツプツ
  • 毛穴が目立って、肌理も粗い
  • 角栓が棘のようになっている

などなど。

こうなると皆さん、対策を!と考えます。これから冬になり、もっとひどくなると困るから、放置するけにはいかない……と。

しかし、このような分析と理解で対処法を考えて良いのでしょうか?

明らかな原因が思い当たらなければ、ただ単に、肌が環境に対応しただけで、何も変わっていないのです。変わったのは環境であって、肌ではありません。

秋の環境下だと、肌は上のような様々な姿を見せるのが自然な姿です。

では、秋の環境と対応策を考えて行きましょう。

秋の気候と肌に起こる変化

秋の気候というのは……

  1. 気温低下で、肌が乾きやすい
  2. 汗が、大幅に減少している
  3. 気温が低くなり、皮脂分泌量が微減している
  4. 日射しがやや弱くなり、日照時間も短くなっている

大きな環境変化は上の4つ。特に影響するのが、1と2です。

つまり、肌(角質層)上に供給される水分(汗)が減少し、しかも、肌上の水分が早く蒸散する乾きやすい環境になったことで、見映えと感触に異変を感じているわけです。

そもそも、この肌状態は、ずいぶん前から作られていました。秋の乾燥によって、本当の肌が姿が露呈しただけなのです。少し前の夏は、汗の多さと湿度の高さに肌は助けられていたのですね。

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乾燥した季節になると唇が乾いたり、かかとがガサガサしてくるのと同じです。

角質は髪や爪と同じケラチンというタンパク質です。乾くと硬くなり、濡れていると柔らかくなります。

ザラザラ、ブツブツ、ガサガサなどは、角質が半分浮いて乾き、とても硬くなっている様です。角栓が棘のように硬くなるのも同じ理由です。

毛穴が目立って見えたり、肌理が粗くなって見えるのは、肌表層を構成している角質の一つひとつが乾いて縮むからです。毛穴が広がったわけでも、肌理が粗くなったわけでもありません。

このように肌(角質)が乾くと縮んで硬くなりますが、硬くなった表面は化粧品がなじみにくくなります。水分を吸収するのに時間がかかるからです。カチコチになったお餅がなかなか軟らかくならないのと似ています。

また肌が硬いと毛穴も硬くなっているので、皮脂が押し出されず溜まりやすくなります。小さなブツブツは、乾いて硬くなった皮脂(脂質)です。

ターンオーバーと共に排泄されますが、次々と新しい溜まりができるので、ずっとあるように見えます。

この段階で、大変だ!と、慌てる必要はないのですが、見た目や感触の変化に直面し、間違ったケアに迷い込むケースが多いので、注意が必要です。

秋が深まり乾燥しても、来年は肌の乾きが現れない肌に!

肌自体は何も変化していない、秋の気候が影響しているだけ……だからといって、開き直ってはいけません。

乾きを感じ始めた肌には、その対策があります。

石けん洗顔後のつっぱり感が少し強くなっていると感じたら、すぐに化粧水をつける。強いつっぱり感を感じる場合は、思い切って石けんの使用を止めてみる、等です。

夏場に使用していた、さっぱりタイプの化粧水をしっとりタイプに変える。乳液を重ね塗りしたり、油性度の高いクリームを取りいれてみる。UVケアに関しては、秋だからと手抜きしないいで、夏と同じように対処する、なども有効な方法です。

いずれも、サッポー美肌塾で案内していることばかりですね。他の講義も参考に読んでみましょう。

参考:「秋のスキンケア」の講義

ところが、ここに魔が差します。

魔が差すイメージ

ブツブツやザラザラを手っ取り早く取り除こうとか、角栓を取り除く、肌を収斂させるといった、その場で良い状態を作ろうとするケアに取り憑かれることが多いのです。

急に現れたトラブルのように思い、見映えも感触も良くないため、何とかしようと焦る気持ちからでしょうか。

しかし、これらは全て角質達を取り除くことによって作られている状態です。次に肌表面に現れる肌は、一段と未成熟であり、急いで角質として完成した細胞(角質)です。

このようにして、以前より硬い肌、化粧品がなじみにくい肌、ザラザラ、ブツブツができやすい肌、毛穴はますます目立ち、肌理が粗くなる、角栓が以前に増してできやすくなる……といった悪循環に陥っていきます。

さらに未熟化した肌に変わっていくわけです。

ここは今を見るのではなく、来年の肌に焦点を合わせましょう。健康な肌で秋を迎えると、乾燥するようになっても上の様なトラブルは感じなくなります。かなり健康な肌になれば、さらに乾燥する冬や春も良い状態で過ごせます。

年を経ても、肌が若返ることが可能なのですね。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 秋になって肌が乾いたのではなく、本来の姿が現れただけ
  • 秋に良い肌状態をキープ出来たら、肌は若返る
黒板に注目!

編集後記

秋になると肌が乾燥して……という方も多いですが、それって実は、本当の肌が表面化しただけだったのですね。私もこれは結構ショックでした。

確かに、唇やかかとには、顕著にかさつきが現れます。秋になってたからといって、こんな急に傷むわけがないですものね。

「サッポー美肌塾」第495号


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