ニキビ肌改善には水洗顔が良い?

イメージ画像:水洗顔

厳しい寒さが続いたと思ったら、今度は春のような暖かさ。(※配信当時)ニキビが出来やすい状態にある肌に、寒暖差の大きい気候による揺さぶりは要注意です。このような時の暖かさは、乾燥環境を作るからです。乾燥で肌表層(角層)が硬くなると一斉に皮脂詰まりが発生しても不思議ではありません。

今回はニキビに悩む“Waka”さんからのご相談を紹介します。

なぜか最近、急に増えた相談「水洗顔」によるニキビ肌改善法についてです。

“Waka”さんのご質問・相談

ニキビに悩む女性のイメージ

水洗顔が良いと聞き、5ヶ月前から石鹸を使用しないで水だけの洗顔をしているのですが、これはニキビ肌にとって良い事なのでしょうか?

また、洗顔後は化粧水も何もつけないでいます。余計な皮脂を取らず、肌に負担をかけない為ということなのですが、ニキビがなくならないのでこのスキンケアは合っているのか相談いたしました。

私は、赤ニキビとニキビ跡が両頬を中心にあり目立ちます。

自然治癒の考えのため、ニキビを治すには時間がかかる方法だとは承知していますが、このままこの方法を続けていってもよいのか不安です。

サッポーからのアドバイス…水洗顔は手段の一つ

水洗顔が良いと聞き、5ヶ月前から石鹸を使用しないで水だけの洗顔をしているのですが、これはニキビ肌にとって良い事なのでしょうか?

結論を先に申しますと、水洗顔の対処が丁度良い場合もあるし、肌の改善を停滞させるだけの場合もある…といった曖昧な返答になります。

水だけによる洗顔は肌の過敏・過剰な反応を抑制する手段の一つ。肌の状況が一歩良くなれば手段も一歩進めて行くのが、さらなる肌の改善に繋がっていきます。

  • 水洗顔は手段の一つ、目的は肌が育つこと

ニキビが「ただの皮脂詰まり」の段階でいつも治まっているようなら、悩むほどのことではないのですが、赤みや炎症を伴う場合、そうは行きません。

ニキビとつきあう人には「肌の一部がよく炎症を起こすだけ……」と開き直る強者もいますが、多くの女性にとって、やはり気になる状態です。気になるどころか、深刻な悩みの種と言えるでしょう。

“Waka”様のご相談に、どの辺りを詳しく案内すればよいか、はたと指が止まりました。ニキビ発症の切り口は多いし、ニキビ改善の切り口も広く奥行きがあります。しかし、一つ確かな改善の切り口がありました。

「肌はどんな時も育とうとしている。」

失敗して後退しても、何度でも、繰り返し繰り返し本来のあるべき姿を目指して育とうとしている……これが私達の肌です。肌の思い通りに育つことができたら、私達の肌はみんな健康になります。みんな美しくなります。

つまり、肌はちゃんと育ちさえすれば美しさと健康を実現できるようになっている。これが肌の仕組みなのです。

“Waka”様においては「水洗顔が良い」ことをニキビ肌改善の中心に置くのではなく、「肌が育つ」ことを中心に置くことです。肌が育つと、皮脂が詰まることもニキビが出来ることもありません。このように視点を据えると、いつか必ずゴールにたどり着くことが出来ます。

そのためにどうするか。その方法の一つに水洗顔があると思ってください。

水洗顔で成果の上がる局面が確かにあります。ただ、残念ながら、その後も成果が上がるわけではなく、また全てのニキビ肌に良いわけでもありません。水洗顔の位置づけはこのようなものです。

深みにはまったニキビ肌には、水洗顔が正解の時がある

ニキビは洗顔が大切という常識が広く流通し、その結果(という言い方は少し皮肉っぽいですが)、適切でない洗顔料や間違った洗顔法によって、ますますニキビ肌の深みにはまっていく相談が後を絶ちません。

一つひとつ例を挙げるときりがないので割愛しますが、深みにはまったニキビ肌に共通しているのは、肌が育つ間もなく角化し、未熟な角質細胞で肌が作られるようになっていることです。未熟化の原因は角質が予定より早く剥がれるようになった何かが背景にあります。しかし、ここではその説明も割愛します。美肌塾のバックナンバーで様々なケースを確認してください。

いずれにしても、バリアーである角質が未熟だと、悪循環が繰り返されるようになります。なぜなら、ターンオーバーが早まり、ますます育った角質が作られなくなり、皮脂詰まりは発生を続けるようになるからです。

このような肌は、

  • 硬く、皮脂をスムーズに分泌できない
  • 皮脂が詰まりやすく、ニキビが出来続ける肌構造そのもの
  • ちょっとした刺激で赤みや炎症を起こすようになる
  • 炎症を繰り返し、次第に敏感さを増していく

これが深みにはまったニキビ肌です。皮脂詰まりが恒常化し、アクネ菌の増殖環境が絶えず、炎症ニキビに繋がるようになっています。

水洗顔と関係のない話を長々としてまいりましたが、実はこのような迷路に入り込み、何をしても肌が敏感に反応するようになったニキビ肌にとって、水洗顔が実によい効果をもたらすのです。

良かれと思い使用していた洗顔料をやめることによって、皮肉なことに、肌本来の育つ力が発揮できる環境が整います。赤みや炎症に繋がることが抑制されるからです。

角質が剥がれやすくなるクレンジング料や洗顔料の使用を続けた肌は、角質層を構成する角質の未熟化が進み、洗浄剤や化粧品に反応する敏感な肌になっていたり、様々なダメージにも敏感になっています。また、このような肌には、角質に優しいはずの石けん洗顔さえ、石けんの持つアルカリ性質が、炎症を拡大する刺激として働いてしまいます。

水だけによる洗顔は汚れを落とす能力の低いものです。しかし、角質層のバリアー能力が低下し、炎症に巻き込まれやすいニキビ肌にとっては、この上なく肌に優しい洗顔になります。敏感になってビクビクしている肌にとっては、汚れをしっかり落とすことよりも、刺激のないことが何よりも大切なことなのです。

炎症のあるニキビ肌に水洗顔が注目される理由です。

優しさに騙されず、水洗顔卒業の時を知る

ところが、続けていると、水洗顔の優しさに騙されます。

水洗顔だけでニキビのできない肌にまで回復するのかというと、そう上手くは行きません。水洗顔の効用は、邪魔者である洗顔料を使用しなくなったことです。良かれと使っていた洗顔料の全てが、この状態の肌には大きな障害になっていて、それが取り除かれただけなのです。

するとその後どうなるか?

  1. 赤みや炎症が軽減し、一番の悩みが小さくなった
  2. さらに良くなることを期待したが、ニキビはできるし、見た目も良くならない
  3. これではいけないと洗顔料を再開したら、赤みや炎症がぶり返した

たいていの場合、上のような経緯をたどります。解説しておきます。

洗浄剤の使用をやめることによって、炎症によるターンオーバーの亢進がなくなり、角質剥がれが抑制されて、肌に育つ時間が与えられます。ただ、テンポ良く育ち、どんどんキレイになっていくわけではありません。

角質が剥がされなくなった分、まだ未熟で乾くと硬くなりやすい角質が増えて居残るため、皮脂詰まり(ニキビ)が増加傾向となります。赤みや炎症を伴うニキビは減少するも、見た目はますますニキビ肌が悪化したように見える状態がしばらく続きます。(サッポーは過渡期の現象と呼んでいます)

ここで盲目的に水洗顔だけのケアを続けていると、残念なことに、ニキビの減少は途中でストップしたようになり、遅々として改善が進まなくなります。以前のような敏感な反応がなくなったのは、まずまずの成果ではあります。でもこのままでは不満だし、ケアが間違っているのでは?と迷いが出てきます。
結果、洗顔料を再開してしまい、赤みや炎症がぶり返すことになります。

実は、この迷いの時こそが、水洗顔だけのケアを卒業するタイミングなのです。ニキビ肌改善を早めるために、ケアのステージを次のステップに変える時です。肌が育つことに視点を据えていたら、より肌が育つ方向にケアを変えて行くのは当然なわけです。

水洗顔だけのケアによる成果は以上のような経過を辿る例が多いと考えましょう。

参考:水洗顔で敏感な肌は安定した。しかし、見た目の改善は一向に進まない。実はこの時、表皮層内では、細胞がよりよく育ち、やがて角化する時には、以前より育ちの良い角質になろうとしています。しかし、ケアでより良い環境を作っていないため、細胞の育ちが肌(角質層)全体に及ぶには、長い期間がかかってしまいます。

水洗顔の後、化粧水も何もつけない

洗顔後は化粧水も何もつけないでいます。余計な皮脂を取らず、肌に負担をかけない為ということなのですが、ニキビがなくならないのでこのスキンケアは合っているのか相談いたしました。

「余計な皮脂を取らず…」「肌に負担をかけない為…」、確かにそのような場合があります。ニキビ肌の炎症状態によっては、とても大切なポイントです。

石けん洗顔が出来ないほど敏感になった肌には、何もつけないというのは少々極端な気はしますが、肌管理者として大切な見識でもあります。なぜなら、どんなに良いと言われる成分も、赤みや炎症のある肌部位に侵入してしまえば、異物と見なされ、炎症促進剤になるからです。
赤みや炎症が軽微だと、肌が反応して悲鳴を上げていることに気づかず使用し続けているケースが多々見られます。炎症を起こすのはアクネ菌の増殖だけではないのです。

「化粧水も何もつけない」という方法はこのような意味で大切な処置法です。
保湿ケアや保護ケアのメリットを得ることが出来なくても、炎症を拡大するリスクを避ける方が賢明な時です。肌が敏感になっている時の臨機応変の処置として有効なわけです。

しかし、一定の改善が進み、十分に石けんや化粧品を受け入れる状態にまで敏感さが治まっているのに、いつまでも肌を保湿・保護不足の不利な状態に置くことは、肌が育つ機会をみすみす失っていることになります。

早く次のケアステップに移り、より有効な肌が育つ環境を用意してあげるべきです。
一ヶ月毎に、少しずつで良いので、着実な良い変化を実感できることが正しいケアの目安となります。

自然治癒の促進は、放置ではない!

環境ダメージ(紫外線・気温・湿度・汚れ等)が無ければ、正しいケア習慣のもと、何もつけなくてもニキビ肌は順調に解消されていきます。しかし、そのような環境は現実的ではありません。肌を取り巻く環境は様々で自由に出来ないことが多いものです。このことが肌の回復力(自然治癒力)を鈍らせる、もっとも大きな原因でしょう。

私は、赤ニキビとニキビ跡が両頬を中心にあり目立ちます。

自然治癒の考えのため、ニキビを治すには時間がかかる方法だとは承知していますが、このままこの方法を続けていってもよいのか不安です。

“Waka”様の肌状態が、洗顔料の使用、あるいはスキンケア製品の使用により、赤みや炎症が悪化することがなくなれば、水洗顔は卒業し、次のステップ、積極的に肌が育つケアに取り組まれるのが、肌にとって嬉しいこととなります。

ただし、卒業の判断は、日々肌とつきあっている“Waka”様が自分で決めなければいけません。

  1. もう少し肌の安定感が出来るまで水洗顔とノーケアを通し、肌へのダメージを避ける生活が、肌の育つことに繋がる。
  2. もう敏感な反応はなく安定している。次のステップへ積極的に進むことが肌が育つ環境作りになる。

このような判断です。

判断が早すぎたと思えば、直ぐにケアを戻すだけのことです。いつでも取り返しがつきます。

改善される肌状態に合わせてスキンケアもステップアップ!

瀕死の重傷を負った交通事故の患者が救急車で運ばれてくると、まず行うのは救命治療です。安定すると損傷した部位の修復治療に重点が移り、さらに良くなるとリハビリに入ります。退院したらスポーツで身体を鍛える人もいます。

このように、状態変化に応じてケアをステップアップしていくことが、ニキビ肌改善にも大切なのです。

たかがニキビですが、肌細胞にとっては死ぬか生きるかという炎症が深刻な状態の時もあれば、ただ皮脂が詰まっているだけのニキビもあります。炎症がある程度治まると、肌の安定度は増してきます。また、炎症部位が少なくなっても安定度は増してきます。

このような肌の状態がわかるようになると、ケアも自在にステップアップできるようになり、改善のスピードも速まります。

育った肌ができあがると、まずニキビ肌に陥ることはなくなります。

水洗顔とノーケアは、化粧品を利用できない時のスタートアップにふさわしいケアであって、ずっと続けて良いケアとは言えません。もっと良くなろうと努力している肌が可哀相ですね。

以上、取り組みの考え方・視点を中心にアドバイスを綴りました。“Waka”様にとって参考になりましたら幸いです。

参考:水洗顔によるニキビ肌の改善効果は、サッポーの肌が育つケアにおいて、敏感肌の最初のケアステージに該当します。適切にケアのステージをあげていくことによって、ニキビ増加の局面(過渡期のこと)は同様に見られますが、より短い期間で、乗り越えることができます。
「ケアの方針を立てる…敏感肌」

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 水洗顔やノーケアの実施は、肌の敏感さに応じて
  • “肌が育つケア”のステージは自分で判断する
黒板に注目!

この講義はメールマガジン「サッポー美肌塾」第584号(第210号リメイク)を再編集したものです


出来てるようで、出来ていない……“洗い過ぎない洗顔”

サッポー美肌塾では、洗顔による皮脂や汚れの「取り過ぎ」「洗い過ぎ」に警鐘を鳴らしています。でも、これは今では常識になってきました。しかし「洗い過ぎない洗顔」の出来ている方はごく少数です。

  • 「もしかして私の洗顔も、“洗い過ぎ”なの?」
  • 「洗浄力の弱いクレンジングなら、大丈夫なのでは?」

どこからが洗い過ぎなのか、ハッキリとした判断基準が無いので、次々と疑問や不安が湧いてきます。

洗い過ぎにならないためには『洗浄力』と『手指の力加減』がポイントです。

  • 洗浄力の無いクレンジング料
  • 界面活性剤が肌に残らない洗顔料
  • 手指と肌の摩擦で汚れを取らない

これらが揃って“洗い過ぎない洗顔”だとサッポーは解説しています。
サッポーのクレンジング料も洗顔料も、上の条件を満たしています。あとは力加減を調節するだけ。

洗顔は、毎日行うスキンケアです。小さな変化の積み重ねが、大きな変化に繋がります。良い洗顔を選びたいですね。

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