におい・匂い・臭い

 
 
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サッポー先生

サッポーです。
今回は、今までにない相談が舞い込んでまいりましたので、読者の皆様に紹介いたします。

“におい”のお話です。
テーマを頂きましたのは、ご愛用者の“Yuko”様です。

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“Yuko”様が気になるのは、髪の“におい”です。
洗髪した翌日の午後には臭うような気がするとおっしゃるのです。

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“におい”って案外気にしておられる方は多いのかもしれません。
でも、中には、自分だけ気にしていて、周囲は何とも思ってないケースも多々あるようです。

今回は基本的なお話をします。

 
 

臭うのは洗浄不足?それとも……?

 
 
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頭皮に限らず、身体が発する“におい”は皮脂が関与しているものがほとんどで、“におい”の種類を好ましくないものに演出するのは、と、肌の育ち度が重要な役割を演じています。

髪の地肌は、自分ではよく見えないし、顔の肌のように感触を確かめるのも髪が邪魔をしてよく判りません。
ところが臭うとなったら、いろいろと想像してしまいます。
洗い足りないのではないか?と考えるのはごく自然な思いの流れです。
洗ったあとは臭いなどないのですから、そう思いたくなります。

でも、ここに錯覚があります。

洗い足りないのなら、洗った時にも臭いは残っているはずです。
時間が経って臭ってくるのは、洗顔後に“におい”が増加、あるいは作られているからに他なりません。

頭皮のにおいをテーマにしておりますが、体臭も含め、参考にしていただければと思います。
基本は同じです。

 
 

頭皮のにおい

 
 
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髪の毛はつけるものによって“におい”が左右されるもので、髪の毛そのものが“におう”ことはありません。

問題は頭皮につく臭いです。
“におい”を作っているほとんどは、皮脂や汗が材料になっています。
ふけ(角質)が材料になることもありますが、その場合の臭い対策は、「ふけが発生しないように頭皮を育てること」が対策となります。

ここでは皮脂・汗が関与する“におい”に論点を絞ります。

皮脂や汗の分泌は頭皮においては顔や身体より格段に多い(2~3倍)ので、“におい”を作りやすい要素は十分にあるわけです。
しかし、汗や皮脂はそのままでは不快な臭いはしません。
皮脂や汗がどのようにして好ましくない臭いに関わっているかを見ると、対策が見えてきます。

 
 

加齢臭……過酸化によるアルデヒド類の発生

 
 
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加齢臭は皮脂が関わる“におい”の一つです。

加齢臭、イヤな言葉です。若いと大丈夫なの?とつっこみたくなりますが、けっして、大丈夫ではありません。
加齢とともに発生しやすくなる一面があるだけです。

皮脂は様々な脂肪酸や脂質の混成物ですが、この脂が酸化して過酸化脂質が増えてくると、この過酸化脂質がさらなる酸化を促し、あまり好ましくない臭いの強いアルデヒド類を生み出してしまう……これが加齢臭です。
だから誰でも発生するわけです。
親父臭いとか、おばさん臭いなどと言った失礼な言葉は誤解を招くので、サッポーは使いたくありませんが、説明上、使用せざるを得ません。

“親父臭”として知られる「ノネナール」もこのアルデヒドの一種で、特に好まれない臭いであるわけです。
どうして親父臭なんだと言われそうなので、簡単に説明しておきます。

加齢に伴い、皮脂の脂肪酸構成が変化し、このアルデヒド(ノネナール)がよりたくさん作られやすい構成になります。
男性に限り、加齢に伴う脂肪酸構成の変化が大きいだけです。
従って、何も親父だけが臭うのではなく、おばさん臭だってあります。
若者臭だってあるわけです。
ノネナールだけがアルデヒドではないのです。

この様なわけで、女性の方が皮脂の脂肪酸構成上、少しばかり有利であるというだけです。
一方で、おじさん達より、おばさん達の方が一般的には身体全体の清潔さ、衣服の清潔さにおいて、良い状況を維持しているからと言う説があります。
……が、後者の理由において、その真偽のほどはサッポーの保証するところではございません。

 
 
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アルデヒド臭でもう一つ有名なのは、酒臭いにおいです。
アルコールの分解酵素が働きにくい体質だと、アルコール分解途中に出来るアセトアルデヒドの血中濃度が異常に高くなり、さらなる分解が進みません。
それで、翌日まで酒臭さを発散してしまうわけです。
これは余談でした。

 
 

加齢臭対策

 
 
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皮脂が臭みを持つのは、過酸化脂質が増え、アルデヒドが作られることが原因でした。
従って、脂肪酸の酸化を減少させたり、遅らせることが出来たら、加齢臭とか、親父臭い、おばさん臭いなんて失礼な呼称はなくすことが出来そうです。
しかし酸化が生体の営みである限り、酸化の進行を止めることは無理な相談です。

したがって、対策としては、不要な酸化を少しでも減少させることとなります。
ところが酸化防止といえば、病気予防、健康対策、老化防止対策と同じです。
活性酸素(フリーラジカル)の除去です。

様々な疾病の9割に活性酸素が関わるといわれますから、加齢臭対策は、基本的な健康対策でもあるわけです。
活性酸素を除去する酵素(SOD)が40代から顕著に減少し始めるということですから、加齢臭なんて失礼な!とばかりもいっておれません。
女性だって「2●才はお肌の曲がり角」なんていうのもこの影響が大なのですよ。

≪具対策≫

  1. 抗酸化物質(=スカベンジャー)を含む食品・栄養素の摂取
  2. 活性酸素の様々な発生原因を減少させる
  3. 腸内を良い状態に保つ食生活を心がける

詳細は以前のサッポー美肌塾をご覧下さい。
ここでは書き切れません。
※参考→肌の声を左右するダメージ…酸化

 
 
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ここまで案内して、面白い現象が発生しているのに気づきました。

3を原因とする活性酸素が大半(9割程度)を占め、影響も大きいのが真実です。
それなのに、自然に、サッポーは1・2・3の順序で記入してしまっています。

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3・2・1の順で書くべきでした。
雑誌やテレビ、そしてWeb上においても、1の露出がほとんどだからでしょうか?

コマーシャルベースに流され、対策の本質を見失わないようにしたいものです。

 
 

汗臭い

 
 
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汗臭い“臭い”にもいろいろな種類と程度があるように思いますが、そもそも、どうして汗が臭うようになるのでしょう?

汗は99%以上が水ですが、微量にナトリウムやカリウム、カルシウムといった血漿成分に含まれるミネラルが含まれています。
そしてさらに微量ですが、重炭酸イオン、尿素、アンモニア、イソ吉草酸、なども含まれています。
これらが原因なのでしょうか?

汗臭さを作る代表的な要素を二つ見ることにしましょう。

▼ イソ吉草酸(イソキッソウサン=低級脂肪酸)

ごくごく微量しか含まれてないのですが、汗臭さの代表的な臭いです。
特に靴下や靴を履く足にて強調される臭いです。
この様に言うといかにもイヤな臭いですが、赤ちゃんの乳臭さも実はこの匂いで、ほのかなためか甘酸っぱい匂いです。

▼ 重炭酸イオン

この微量成分が肌に排泄されると、肌をアルカリ性に傾けます。
このため、肌の酸性度が弱まると、雑菌の繁殖が助長され、様々な汗臭さを生産する土壌を作ります。
しかし、大部分は汗腺から分泌される途中で血液中に再吸収されるので、肌に出てくる分はごく微量です。
そのため汗臭さを演出することは少ないはずなのですが、人により臭う場合が出てきます。

さて、いかがでしょう。
汗にも臭いがあったり、作られることは判りましたが、そんなに臭うようになるものでしょうか?

汗に含まれる臭いの要素や臭いを演出する成分の汗に含まれる量は、非常に微量なので、これらが臭うことはあまりないはずです。
ところが、汗臭いという表現がされるように、誰においても、様々な汗臭さが作られていきます。
しかし、その汗臭さに差があるのは、なぜでしょうか?

それに、かいたばかりの汗はほとんど臭わないのに、時間がたつと臭い始めることが多いようです。
なぜでしょう?

 
 

汗臭さ対策……汗は身体全体でかくように肌を変えていく

 
 
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▼対策:汗は洗い流すのが基本……○

汗臭いのだから、洗い流せばよいだろうということが、まず対策としてあげられます。
もっとも単純で正しい対策です。洗浄剤を使わなくても、シャワーを浴びるだけで、臭いの原因はほとんど洗い流されます。

ここで注意です。

肌にしろ、頭皮にしろ、洗浄回数に注意が必要です。
シャワーを浴びるだけなら、そんなに洗い過ぎや回数を心配する必要はありませんが、洗浄剤を利用するのは、化粧品をつけない頭皮や身体の場合、入浴時も含め1日一度くらいにしておくのが、妥当です。

洗い過ぎは皮脂や汗の活発化を招いたり、身体のように皮脂腺の未発達な部位では、カサカサなど、乾燥の影響を受けやすくなります。
いずれも皮膚細胞が未熟化するからです。

▼対策:汗をかかないようにする……△~××

汗をかかないようにすれば、臭いの問題は解決しますが、その効果は、その場、その日だけの話です。
長期的には臭いの問題も含め、汗は多めにかく方が良いのです。
もし、この様なその場対策を続けていて汗腺機能が低下したり、機能に変調を来せば、もっと臭うようになるだけでなく、さらに深刻な悩みに発展していきます。

日本人の汗腺は比較的良く働いている部類にあり、200万を超える汗腺が身体全体で働いているといわれています。
肌には汗腺がびっしりと備わっているのです。

この事実を裏返していえば、汗の持つ体温調節機能がいかに大切かということです。
これが上手くいかないと、すぐに生命の危機が訪れます。
中でも頭部はこれらの機能を統括コントロールしている脳のある場所ですから、この冷却機能が適切に行われることがきわめて大切な部位といえます。
汗は頭を冷やすためにあると言ってもよいくらいです。

この様に十分な備えとして余裕を持って用意されている汗腺ですが、余裕がありすぎるのか、現代人の生活スタイルがそうさせるのか、汗のコントロールが歪(いびつ)になっているケースが多くなっています。

▼対策:汗をかくトレーニングをする……○

汗腺はもう一つの排泄器官であることを忘れないようにしましょう。

あまり汗をかかない生活をしていると、働く汗腺(能動汗腺)が200万以上もあるはずなのに、居眠りを決め込んでしまう汗腺が増えてきます。
するとどうなるか、居眠りをしない汗腺=顔や頭皮、そして足裏や手のひらの汗腺達が中心になって働くようになります。

体温調節は、身体全体でまんべんなく分担して行うべきなのに、顔や頭、そして足裏や手のひらだけである程度体温調節してしまうのです。
よく顔だけ汗が出やすいという方がいますが、これなど大いに関係しています。
また肌の育ち度が低いのも、それに輪をかけて顔に汗を出やすくしています。

排泄器官としても、身体中の汗腺で排泄すればいいわけで、顔や頭、足裏に集中させることはないのです。
これらの臭いも、集中しなければ臭わないのです。
ある密度・量を超えると臭い始めるのです。

汗腺機能が低下すると、臭いの元であるイソ吉草酸も特定部分に集中して多くなります。
雑菌の繁殖を助長し臭いの元を作り出すと説明していた「重炭酸イオン」などの微量成分も、汗腺機能の低下があると、急に汗をかいた時など、十分な血管への再吸収が行われず皮膚上に汗と一緒に排泄される量が増えてしまうからです。

この様に汗をかく機能が低下していると、汗臭さが強く演出されるようになっていくのです。

汗をかくトレーニングでは、まず運動をすることをお勧めしますが、苦手な方は、たまにサウナに入って刺激を与え、普段は週一ペースでよいですから、半身浴(低温浴)でもして、身体全体で汗をかく習慣をつけるのが安全でよいでしょう。

もちろん一方で、顔の肌は育つケアで過敏な反応をなくしていく。
頭皮についても洗い過ぎないようにして、皮脂や汗の過敏さが増してゆかぬように肌が育つケアを心がけるのは、どんな場合でも、ぜひ金科玉条にしてほしいのです。

ただ、皮脂が活発で汗も過敏に出ている場合、しばらくは皮脂と汗が解け合って、よけいに臭いが持続しやすい状態ができあがっています。
臭ったからといって慌てず騒がず、以上の項目を参考に、一つ一つチェックし、取り組んでいきましょう。

臭いの問題は一気に解決する問題ではなく、肌が育つことによる肌質の変化に伴い解消していきます。
ゆっくりで良いのです。しかし着実に変わっていきます。

 
 
 
 
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いかがでしたか?
読者の皆様には、勘違いしているところはありませんでしたか?

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世間には、その日、その場の臭いを解消する類のものがほとんどであるように思います。
しかし、それでは解決に繋がりません。

基本的な対処法を知っておきましょう。
そして、長い目で肌を変えていくことです。

 
 

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