今回はサッポーのご愛用者で美肌塾読者の“mu-mu-”さんからの質問を紹介します。
私達もよく使用している「肌理(キメ)」という言葉について、ふと疑問に思われたご様子でした。
そういえば肌理については詳しく案内していませんでしたね。
とてもよく使う言葉なのに……。
肌理(キメ)ってなんでしょう?
“mu-mu-”さんのご質問
化粧品売場のカウンターで、肌のキメという言葉をよく聞くんですが、キメってなんでしょう?
キメ細かいとか、キメが粗い、キメが乱れている、というふうに聞きます。
角質の細胞のことかなと思ったんですが…。
さすが、“mu-mu-”さん、鋭いですね。
肌理は角質がキーです。
肌理とは?
肌には、網目を作るように細い線がたくさんあります。細い線は溝でできていて、溝で囲まれた平らな部分とその他に毛穴があります。これらの状態を肌理と呼んでいます。
溝の部分を「皮溝」、溝で囲まれた部分を「皮丘」、毛穴を「毛孔」と呼んでいます。
肌理が整った肌とは、この皮丘、皮溝が整然と並び、毛孔が目立たない状態の肌をいいます。
何となく、想像出来ましたか?
でも、これでは“mu-mu-”さんの疑問にちゃんと応えたことにはなりませんね。
読者の方々も、肌理の細かい肌はどうなっているのか、どうしたら肌理が整うかが、知りたいですよね。
さらに肌理を詳しく、サッポー流に解説
目に見えないような小さな角質細胞が集まり、整列して層を成しているのが肌ですが、この角質細胞一つ一つの状態によって、肌理は様々に見えます。
肌理が粗い・細かい・乱れている・整っている等々……。または、毛穴が目立つ、目立たないなどです。
このような肌理の様子は同時に、肌の健康と美しさを表す一つの基準になっています。
手の甲を見てみましょう。拡大鏡で見るとよく見えますよ。
斜めに走る細いしわのような溝で出来た線が見えます。この溝が交錯して小さな三角や四角の丘をたくさん形作っているのが判ります。この細い溝と丘を肌理と呼んでいます。散在している毛穴も含めての姿形です。
- 肌理が細かい・粗いとは?
-
溝がより細く、三角や四角の丘がより小さい状態を「肌理が細かい」と呼んでいます。逆に、溝が太くて、この丘が大きいと「肌理が粗い」というわけです。毛穴が目立つのも肌理が粗い内の一つです。
- 肌理が整っている・乱れているとは?
-
溝の太さや丘の大きさに関係なく、線を作っている溝が鋭角的であると、「肌理が整っている」と言い、溝が作る線がなだらかな場合は「肌理が乱れている」と言います。
いかがですか?肌理のことが少しは見えてきたでしょうか。
次に「肌理が整った」肌について解説していきます。
肌理を整えることが、肌理を細かく見せ、肌を美しく魅せる
残念ながら、肌理の「細かさ(粗さ)」は生まれ持っての肌の特徴で、変えることは出来ません。しかし、作られている溝が鋭角的か、なだらかであるかは肌管理・ケアによって大きく変わってきます。
つまり、肌理が「整っている(乱れている)」はケア次第というわけです。しかも、嬉しいことに、肌理が整っている肌は肌理がより細かく見え、毛穴も目立たず、肌を美しく魅せるのです。
逆に肌理が乱れている肌は肌理が粗く見えます。なだらかな溝は線が太く見えるからです。また、毛穴も開き気味になり目立つようになっています。
要するに、肌理の細かさよりも肌理が整っていることが大切なのですね。
でも、そもそも、このような違いがどうして現れるのでしょうか?肌理を整えるにはどうしたら良いのでしょうか?
- 肌が育ち細胞が大きくなることによって肌理が整う
-
肌理が整っているか乱れているかを左右しているのは、角質の育ち度です。痩せて小さい角質と太って大きい角質が作る肌の違いです。一つ一つの角質が痩せて小さいと肌理が粗く見え、太って大きいと肌理が細かく見えるのです。
三角や四角の皮丘を作っている部分はたくさんの角質の集まりが見せている姿です。この角質の一つ一つが痩せて小さいと溝が広がるのは当然です。顔の面積は変わらないのに、皮丘や角質の数はそのままに、それを構成する角質が痩せて小さいと、溝が広くならざるを得ないわけです。
手の甲の、部分部分における肌理の違いを見てみましょう。様々な違いがわかるはずです。きれいに整い肌理細かく見える部分と、関節部分のように肌理が粗く見え、乱れている部分がよく判ります。肌理そのものが見えないような部分もあるでしょう。顔の肌も、基本は同じようになっています。
この肌理と同じことが毛穴にも言えます。皮脂腺の発達している部位では、毛穴が目立って来ることがあります。これも痩せて小さくなった角質が毛穴を大きくしているからです。皮脂が多いとどうしても洗い過ぎたり、擦ったりして、肌が育つ邪魔をしていたのでしょう。角質が大きく育つターンオーバーができなくなっていたのです。
一つひとつの角質が、太って大きくなってくると皮溝は細く、毛穴は小さく目立たなくなります。
いかがでしたか。肌理が粗くなったり、細かく見えたりする理由、解りましたか?
今回は長くなり過ぎるので、具体的なケアの解説はしておりません。いずれにしても、それぞれの肌が育つ環境を、肌に合わせて作っていくことが必須です。
肌理の細かい・整った肌を作るには、当美肌塾で提唱している“肌が育つケア”が基本の取組となります。
どんなケアなの?と気になった方は、バックナンバーをチェックしてみましょう。
- 肌理が細かく美しい肌とは、肌理が整った肌のこと
- 一つひとつの細胞が太ると、肌理は自然に整ってくる
「サッポー美肌塾」第242号
更新