何もつけない!過保護にしない!肌断食に一定の効果はあるけど……

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「肌断食」というスキンケアをご存じでしょうか?

サッポーの提唱する“肌が育つケア”とは異なるものですが、スキンケア相談室には、肌断食についての問い合わせが絶えません。

洗顔後の30分ノーケアトレーニングや洗い過ぎないケア、また、化粧品を制限する敏感肌脱出のケアを紹介しているからでしょうか……。

敏感肌脱出プログラムを始められた、N・Rさんからもこのような質問をいただきました。

N・Rさんのご質問・相談

肌断食についてどう思われますか?

筋は通っているし、わたしも体はずーっと水洗いでつるつる真っ白なのに顔だけどうしてトラブルのだろうと(化粧品の使用に)疑問でした。

思えば強い日焼け止め合成界面活性剤入り安いクレンジングを6年ほど毎日使っていた私(5年間は問題なしでつるつるだった)。肌断食の理論「皮脂を洗い過ぎないという大切さ」を知ってもっと早く知っていればと思うばかりです。

サッポーさんの“肌が育つケア”は角質をとりすぎないという面で肌断食と共通していますが、肌断食はクリームで保湿したり、石鹸以外の洗顔などは肌に必要ないし、むしろワセリンと石鹸以外は肌の自然の美しくなろうという営みを邪魔するとの考えだそうです。

サッポーさんのスキンケアは肌断食の効果を後押しするという風にとらえていいのですか?それともまったく肌断食とは異なった理論なのでしょうか。

最初に言っておきますと、サッポーは肌断食の賛成派でも反対派でもありません。一定の成果は認めています。でもそれは、ある条件の下、という制約つきです。

今回は、中立派であるサッポーが、この肌断食の全貌を見ていきたいと思います。多分、N・Rさんが持つ疑問は、すべて氷解するでしょう。

様々な肌断食の目的や方法

一般的に紹介される肌断食の目的は

  • 化粧品をつけないことで本来肌が持つバリア機能や保湿機能が強化される
  • 化粧品が与えるマイナス面を排除し、肌を休め、デトックスさせる

等々言われています。

これが、今まで化粧品による肌トラブルに見舞われていた方(や、そのように思い込んでいる方)には、心に響くようです。

また、肌断食の方法には

化粧品を減らす&使わないのが肌断食?
  1. 水洗顔のみで化粧品やメイク製品を一切使わない
  2. 週のうち2、3日だけ、1.を行う
  3. 最低限の化粧品(白色ワセリンや石けん、ミネラルファンデーションなど)のみを利用する

このように大きく分けて三つのパターンがあります。「肌断食」といっても、提唱する方によってバラバラのようです。

でも、1~3の、いずれの方法でも一定割合で肌状態が良くなる方は出てきます。それは、どんな肌でしょう。

  • 1.→どんな化粧品にも反応してしまう超敏感肌
  • 2.&3.→普段間違ったケアをしている肌 or 敏感だと思っていないが、毛穴や乾燥等トラブルを抱えている肌

それなら肌断食を続ければ、どんどん良くなっていくのかというと、そうではありません。

さらに良い変化を続けようとするならば、肌状態や環境に合わせて、スキンケアを変える必要があります。

以上を踏まえ、次項では、肌断食の成果が出た理由を解説します。

肌断食で一時的な成果が出るその理由とは?

どんな化粧品にも反応してしまう超敏感肌

これは単純ですね。反応(赤みや痒み・湿疹など)の対象である化粧品を省いたからです。そのことにより、肌本来の良くなろうとする力が働いたからです。

ところが、それだけではすぐに限界を迎えます。素肌の状態は、様々なダメージに対して無防備だからです。

なので、超敏感な肌を抜け出したら、スキンケアを再開すべきなのです。

超敏感肌と肌断食の関係については、以前に美肌塾で講義をしておりました。敏感肌の方は、こちらを参考にして下さい。

参考:「水洗顔だけ!何もつけないスキンケア!メリット・デメリットは?

普段間違ったケアをしている肌 or 敏感だと思っていないが、毛穴や乾燥等トラブルを抱えている肌

このような肌は、2.や3.の肌断食をすることで、間違ったケアの悪影響がなくなり、少し改善します。

ここでは、その原因となった間違ったケアの代表をピックアップしてみました。

クレンジングに洗浄力のある製品を使用している

市販のクレンジング剤は、洗浄剤を配合したものがほとんどです。すすいでも、洗浄剤の一部は落ちずに肌に残り、角質剥がれを促進します。

続けていると、角質の剥がれるスピードが徐々に速まり、まだ育ちきっていない未成熟な角質で肌が覆われることになります。(ターンオーバーが速くなる)

収斂タイプや拭き取り、ピーリングケアを行っている
ふき取り化粧水を使用する女性のイメージ

アルコールやピーリング作用のある成分を利用し、角質を剥がれやすくしているケアです。

まだ肌表面で働いている角質を剥がすことになるので、上のクレンジング同様に、ターンオーバーが速くなり、未成熟な角質で肌が覆われます。

未成熟な角質は、すぐに傷み古びて見えます。これが世間で言う、「古い角質」のことです。

紫外線吸収剤を配合したり、耐水機能を強化したUVケア製品を常用している

これらは紫外線との付き合いが多い、特別な日にのみ使用したい製品です。

紫外線吸収剤は、受けた紫外線を熱に変換することで、肌へのダメージを防いでいます。でも、一方で肌は熱の刺激を受けることになります。

健康な肌なら、気にならない刺激ですが、トラブルを抱えた肌がずっと使っていると、敏感肌に陥りやすくなります。

メトキシケイヒ酸エチルヘキシルやオキシベンゾン-3などが代表的ですが、種類がたくさんあるので、紫外線吸収剤不使用やフリーと書かれた製品を選びます。

耐水機能が強化された製品は、汗による化粧崩れを防いでくれるので便利ですが、貴重な汗による潤いを妨げます。肌は次第に乾燥し、敏感に傾きます。

シリコン油が多用された製品は避けましょう。汗に強い・化粧が崩れにくい・ウォータープルーフなどの謳い文句にも注意が必要です。

このような間違ったケアを止めれば、肌は一時的に良くなります。でも超敏感肌の肌断食と同じで必ず限界を迎えます。

限界なく、肌が健康で美しくなるには、上のようなケアを止めるだけではなく、正しいケアを毎日行う必要があります。

それは、つまり、

  • クレンジングは洗浄力のない製品を選ぶ
  • 角質を無理に剥がすケアは止める
  • 肌に負担のない紫外線散乱剤(酸化チタン・酸化亜鉛など)が配合された製品で紫外線を防ぐ

実はこれら、サッポーの“肌が育つケア”の基本的なエッセンスばかり!

このように安心できる環境が作られれば、肌は休まります。断食なんてしなくても、バリア機能や保湿機能を思う存分、働かせることが出来るのです。

30分ノーケアトレーニングは、そんな肌の機能を正常に働かせるための練習です。決して肌を鍛えるという意味ではありません。

肌は筋肉のように鍛えて育つものではありません。環境を整え、きちんとダメージから守ってあげれば、安心し、すくすく育ちます。

肌断食実施中の方やこれからチャレンジされる方も、このことはしっかり念頭においてくださいね。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 肌断食の成果は、弊害を減らした分だけ、必ず限界がある
  • 限界なく、健康な美肌になるには“肌が育つケア”
黒板に注目!

編集後記

今回は、肌断食についてサッポーの視点で見ていきました。本当に相談が多いので、たくさんの方が興味のあるケアなのだと思います。

でも、効果は微々たるものです。それよりも、ずっと肌が育っていくケアの方が、興味がありませんか?

「サッポー美肌塾」第212号 / 2005年3月11日 発行


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